引用 - QUOTE

働く社員のモチベーションを高めること、すなわち、やる気を引き出すために何が必要であるか。私は以下の3点ではないかと思う。

1.自分を磨き高め組織に貢献すると自分に結果が返ってくることを知る 2.仕事の喜びを知る 3.仕事を任せる

 上記1については、本連載第4回にも述べたが、滅私奉公をするのではなく、自分を磨き高めて、組織に貢献すれば、結果が自分に返ってくる。それを知っておくこと。

 上記2は、「どんな仕事にも喜びがあり、それを知っておくこと」である。大学生が憧(あこが)れるような「つぶれない会社」「給料が高い会社」「休みが取れる会社」に働くことだけが喜びではない。

 鉄鋼会社に勤める人は鉄板自体が好きか、肥料会社の社員が肥料を枕元に置いて寝たいほど製品そのものが好きであろうか。そんなことはない。製品やサービスがどのように活用されて人に喜ばれるか。そういう満足感や達成感が、仕事の喜びなのだ。

 たとえば飲食業であれば、「おいしい」とお客様が喜んでくれること。小売業であれば、「いい買い物ができた」とお客様が微笑(ほほえ)んでくれること。メーカーであれば、製品がどう使われ喜んでもらえるかということである。昔、建設会社のテレビコマーシャルで、赤銅色に日焼けした現場作業員が「あの橋は、オレが作ったんだ」と胸を張り、いい顔をしていたのがあった。まさにこういう満足感が仕事の喜びなのである。機会があるときに、部下と仕事の喜びについて語り、共有しておいていただきたい。

 そして、上記3の仕事を任せること。上記1、2は考え方であるが、3の「仕事を任せる」ことは上司の役割である。日々の業務において一番、このことが部下のモチベーションを高めるのではないだろうか。